黙れヘタレ
「5限の授業って
だるくない??」
「「だるー」」
気力のない二人の声を受け取る。
「てか咲、次の授業は体育だよ」
「マジ!?日焼け止め忘れたー」
「私、持ってるから貸してあげる」
「マジ、すみれ、神」
「それよりあんたら
着替えなくていいの??」
「「あ」」
小林の言葉で私とすみれの手が止まる。
中央の時計を見ると
あと5分で授業は始まる。
「遅刻だー」
私は溶けかかった
アイスをぱくりと口に運んだ。
今時の女子高生が
5分で支度できるわけないだろ、
って話。