黙れヘタレ

「王国だね」

すみれが呟いた。

「うちのクラスは王国」

昼休み。
昼飯も食べ終わり
食道のいつもの
席で喋っていた。
今日はわりと涼しいので
アイスはお預け。
教室で食べたい気もするけど
先生に見つかったら面倒な
目に合うかもしれないから×。

「なんか革命
起きてるよね」

これは私。

「転校生ってどんな子?」

小林が好奇心を散らかせた。

「見に来る?」

という私の声に大きくうなずく。

「よっこらしょ」

私とすみれは重い腰を起こし
小林だけが軽い足取りでいた。

あんたの運命の人だといいね、
高橋が。


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