黙れヘタレ


「てか私のほうにも
向けてよ」

うぃ〜と面倒くさそうな
返事とともに扇風機の
涼しい風がやってくる。

「極楽〜」

「温泉ですか」

「熱い話しないでよ」

「それにしても」

空気が抜けるように
小林は言った。


「恋愛したいなぁ」

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