黙れヘタレ
くしゃみのバカ野郎。
「佐倉、今の音はなんだ??」
「歯が砕けた音です」
さっきまで意識が遠のいていた
生徒たちが野次馬となり
クスクスと笑う。
「佐倉、廊下に立ってろ」
ちっ。
判決が下された。
後ろから「ざまーみろ」という
声が聞こえ、私は足を器用に使って
椅子を大きく後ろに引いた。
「痛ッッ!!!」
手を前に伸ばしていた高橋は
机と私の椅子の間に手を挟める。
「ざまぁ」
私は鼻で笑って
教室を出た。