黙れヘタレ
6【傘を振りまわして】
【傘を振りまわして―プロローグ―】



雨天のため
体育は体育館でやる事になった。
体育館での種目は選択で
過半数の女子は体育館全部を使って
バスケやバレーをやり
私とすみれは男子に混ざって
体育館前で卓球をする事にした。

と言ってもハナッから
やる気のない私とすみれは
壁に寄りかかって座り
ボールをラケットの上で遊ばせながら
くっちゃべっていた。

「バスケって髪乱れるよね」

「私、レイアップできなーい」

「レイアップもどきだよ、ふつー」

なんて、どーでもいいこと。
ラケットの上で跳ねるボール。
私の目は高橋を捉えていた。

「また高橋くんに嫌がらせする気ー?」

「復讐だ」

こうして昼ドラは完成するのだ。

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