黙れヘタレ
つまり…
サラは私の祖先の
名前か…。
私は自分の気持ちを
隠すように後ろの
黒板に落書きした。
国民的アニメ青いロボット。
このキャラクターが使用する色は
全てチョークにある色だから助かる。
私は頭から首輪部分まで描いた。
まずまずな出来だ。
黒板から窓の向こうに目を移す。
今までより雨がかなり弱まっている。
早く止まないだろうか。
「私の祖先って
どういう奴だったの?」
後ろから前の黒板を移動する。
「俺もよく知らない」
帰ってきたのは意外な
答えで私は彼を見た。
「じゃあ、なんで私が
サラの子孫だと分かったの??」
その時だけ雨の音が聞こえなかった。
つまり、憂鬱さが消える刹那。
「勘だよ」
あまりにも無責任な判断。
だけどあることと似ている。