黙れヘタレ
8【日常普遍】
【日常普遍―プロローグ―】
ぽつぽつと降る雨を
ビニール傘で受け止める。
ゆっくりと自転車を漕ぐ。
耳に付けたイヤホンからは
BUMP OF CHICKENの
『ギルド』が流れている。
曲が変わり切ないラブソングになり
片手でウォークマンの
“次へ”のボタンを押した。
目の前で2ケツするカップル。
私は哀れみすぐに抜かす。
羨むよりも哀れんでしまう。
あの幸せそうな笑顔は
やがて悲しみの涙に変わるのだから。
その事を知らぬわけはないのに…。
結局、私がチキンなんだな。
「第1ボタンとめろー」
学校に着き最初に先生に
言われたのは挨拶ではなく
注意で、私はすぐに
ブラウスの第1ボタンをとめた。
ぽつぽつと降る雨を
ビニール傘で受け止める。
ゆっくりと自転車を漕ぐ。
耳に付けたイヤホンからは
BUMP OF CHICKENの
『ギルド』が流れている。
曲が変わり切ないラブソングになり
片手でウォークマンの
“次へ”のボタンを押した。
目の前で2ケツするカップル。
私は哀れみすぐに抜かす。
羨むよりも哀れんでしまう。
あの幸せそうな笑顔は
やがて悲しみの涙に変わるのだから。
その事を知らぬわけはないのに…。
結局、私がチキンなんだな。
「第1ボタンとめろー」
学校に着き最初に先生に
言われたのは挨拶ではなく
注意で、私はすぐに
ブラウスの第1ボタンをとめた。