青蝶夢 *Ⅱ*
イブキ・・・

あなただけのもの。

『もう、終ったことだ』

芳野は一人・・・

洗い場の食器を片付ける。

『ヨシノ
 ちゃんと拭いて
 棚に仕舞ってくれてる?』

『乾くだろう
 適当でいいじゃん』

『もう、ちゃんとしてよ』

怒った顔の秘色に
軽くキスを交わすと
彼女は、照れて笑った。

何が終ったことだ・・・

俺は、今も

過去に縛られている。

バカな男だ・・・
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