青蝶夢 *Ⅱ*
「知ってどうする
 知っても、もう
 どうにもならないだろう
 
 俺は、お前をイブキに委ねて
 お前は、自分の意志で
 イブキを選んだ
 
 それが、二人の想いの
 辿り着く場所、答えさ・・・
 
 ヒイロ、もう、帰れ
 ここには二度と来るな」

「そうだね
 私は、貴方を愛してるなんて
 言う資格無いんだぁ」

指輪を、眺める私・・・

「貴方に逢えて
 貴方と触れ合えて
 死ぬ程、嬉しいなんて
 思っちゃいけないのにね
 
 イブキに、申し訳・・」

貴方は、私の手を取り
抱き寄せる。

「ヨシノ・・・?」

貴方は、耳元で話す。

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