青蝶夢 *Ⅱ*
「お前、言ってて
 恥ずかしくないの?
 それ、全部
 俺への、愛の告白」

「本当だぁ
 どうしよう・・・」

「もう、無理だろう?
 
 お前の言葉
 そのまま
 お前に返す
 俺も、死ぬ程嬉しい」

芳野の手が、私の手を取り
ぎゅっと繋いで歩く。

ゆっくりと、部屋へと
連れて行ってくれる。

「くそっ、じれってぇ足」

私は、芳野の腕を取り
微笑んだ。

じれったくなんて無い・・・

一歩一歩、ゆっくりと歩いても

二人の想いは醒めることは無い

二人の想いは変わらない。

急がなくていい・・・

ゆっくりでいい・・・

あなたを感じたい・・・
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