青蝶夢 *Ⅱ*
左手の薬指に指輪を填める。

こんな私を、許してはくれない

『俺に、触れるな
 
 触れると、お前を
 
 放したくなくなる』

俺は、伊吹から

秘色、お前を奪うことは
できない。

『ヒイロとガキをお前が守れ』

それだけは・・・できない。

本当の私は

許されなくても

家庭を壊しても

芳野と一緒にいたい。

私は、その想いを
胸の奥深くに閉じ込めて
毎日を過ごす。

貴方は、私に言う・・・
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