青蝶夢 *Ⅱ*
「ああ、これ・・・」

茅野さんは、髪に触れる。

幼さと、少年ぽさと
セクシーさを持つ

新しい彼女の姿に、伊吹は
どう接すればいいか
戸惑っていた。

彼女は、高いヒールでコツコツ
と音を立てて、私達の傍へ
近づいた。

「ヒイロちゃん
 あっ、赤ちゃんまでいる
 うわぁ~
 小さくて可愛いね」

眠る娘の小さな手に触れる
茅野さん。

茅野さんの後から、芳野は言う

「カヤノ
 
 寝てるだろ
 起こすなよ」

眠る娘の頬に、指先で触れる
芳野。

「プクプクだね」

そう言って、貴方は微笑む。

その笑顔に、ドキッとする。
< 132 / 334 >

この作品をシェア

pagetop