青蝶夢 *Ⅱ*

奪えない

翌日・・・

私は娘に離乳食を作って
食べさせていた。

「アイちゃん、はい」

娘と過ごす、静かな時間に
携帯電話の着信音が鳴り響く。

着信番号は、貴方・・・

「もしもし、ヨシノ
 逢えるの?」

「ああ」

「仕事はいいの?
 確か昨日、イブキに・・・」

「お前に逢いたい」

「私も逢いたい
 今すぐ、行くね」

「鍵、持ってる?」

「うん、使っていいの?」

「ああ」

私は、芳野との通話を

切った後、すぐ

電話をした。

「もしもし、ママ・・・」

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