青蝶夢 *Ⅱ*
『お前を愛している
 俺の全てを
 お前にくれてやる』

「私に、全てをくれるって
 言ったくせに・・・
 
 私に、貴方の愛を
 くれるんじゃないの?」

「もう、お前には俺の愛は
 必要無いさ」

何を言っても、もう仕方ない。

ああ言えば、こう言う・・・
その繰り返しに、心は
ボロボロになる。

顔を覆った私は、そのまま
手の平で涙を拭う。

「こんなにも、簡単なんだね
 
 愛が壊れるのは・・・」

今朝は、あんなにも
幸せだったのに、悲しいね。
 
「やっぱり、ここへ
 来るべきじゃなかった

 貴方を失うくらいなら
 真実なんて知りたくなかった

 義父の子供なら良かったよ」
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