青蝶夢 *Ⅱ*
芳野は、秘色の言葉の全てに
自分への愛が溢れている事を
分かっていても

どうする事もできない。

抱きしめてやれない。

俺の出る幕じゃない。

あんなにも、あんなにも
義父の子供でない事を
願い続けていたくせに・・・

死さえ、頭を過ぎった
くせに・・・
 
何て、勝手な言い種だろう。

こんな事ばかりを思うママ
なんていらないよね。

ごめんね、私の赤ちゃん・・・

もう、そんな事は
二度と思ったりしない。

「痛い・・・」

お腹を抱えて苦しみだす

秘色・・・
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