青蝶夢 *Ⅱ*
「ヒイロ、どうした?
 お腹が痛いのか・・・」

「ヨシノ、痛いよ・・・
 苦しい」

目を覚ました私は、ベッドに
横たわる。

母が、そこに居た。

「赤ちゃんは?
 
 私の赤ちゃん」

「大丈夫よ
 危険な状態だったけれど
 もう大丈夫
 
 ただ当分は、この病院に
 入院して、絶対安静に
 していないと・・・」
 
「ママ、ヨシノは?」

辺りを見渡しても、どこにも
芳野の姿は無い。

「あら、そう言えば
 さっきまで、そこに居たのに 
 おトイレかしら?
 彼に、連絡先を聞かれて
 教えておいて良かったわ
 
 あら、ヒイロったら
 何を泣いてるの
 彼ならすぐに
 戻ってくるわよ
 まあまあ、困った子ね」
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