青蝶夢 *Ⅱ*
「私はもう、貴方に
 甘えちゃいけない

 こんな、どうしようもない
 私の事は、早く捨てて
 貴方は、自由になって」

「ヒイロ、俺はお前とは
 別れるつもりはない
 
 お前の傍に、これからも
 ずっと居たい、永遠に」

「どうして・・・?

 イブキ、安心していいよ
 貴方と別れて、ヨシノと
 一緒になろうなんて
 これっぽっちも
 思ってないから
 
 ただ、こうして貴方に
 甘えて、ぬくぬくと生活を
 送る事が、どうしても
 許せないの
 私は、ずっと貴方に
 甘えてばかり・・・」

伊吹は、私の手を取り
優しく、その腕に包んでくれた

その腕の中は、とても
居心地が良くて

私はまた、同じ事を
繰り返してしまう・・・
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