青蝶夢 *Ⅱ*
「さあ、忘れた・・・
 
 憶えていることは
 お前がいつも俺を見ていて
 それを嬉しく思う俺がいた」

「お前のこと、すげぇ
 好きだったからなぁ、俺
 
 カヤノと付き合うと
 お前が言った時
  
 抱き合う、お前等を
 見た時
 
 正直、死ぬかと思った
 
 この顔を嫌いになった」

「ヨシノ・・・」

「俺は、今でもお前が好きだ
 それはもう、愛とは違うけど
 お前が悲しいと、俺は辛い」

伊吹は、芳野から離れる。
 
もう・・・終わりにしよう

『もう・・・

 俺の想いなど

 どうでもいい』

秘色を繋ぎとめたところで
アイツの愛は、俺には無い。

もちろん、芳野の愛も・・・
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