青蝶夢 *Ⅱ*
置き去り
悪性腫瘍では無かった為に
化学療法も行う事は無く
腹部に傷口はあるものの
私は、普通に生活を送っていた
ただ一つ、子供を授かる事が
できない以外は・・・
娘を伊吹に委ねると決心した後
私の心は、その事に囚われて
前へ踏み出す事ができないで
いた。
本当に、これでいいの?
私は、わたしに問いかける。
本当に、これで・・・
答えが出たはずの問題に
私は、今も苦しむ。
かと言って、家の中で
暗く過ごしていては
芳野を苦しめてしまう。
私は彼の前では、その悲しみを
必死に隠していた。
ううん
上手に隠せる訳が無い・・・
きっと、芳野は
気づいていただろうけれど
大きく広い心で、私の全てを
受け止めてくれていた。
化学療法も行う事は無く
腹部に傷口はあるものの
私は、普通に生活を送っていた
ただ一つ、子供を授かる事が
できない以外は・・・
娘を伊吹に委ねると決心した後
私の心は、その事に囚われて
前へ踏み出す事ができないで
いた。
本当に、これでいいの?
私は、わたしに問いかける。
本当に、これで・・・
答えが出たはずの問題に
私は、今も苦しむ。
かと言って、家の中で
暗く過ごしていては
芳野を苦しめてしまう。
私は彼の前では、その悲しみを
必死に隠していた。
ううん
上手に隠せる訳が無い・・・
きっと、芳野は
気づいていただろうけれど
大きく広い心で、私の全てを
受け止めてくれていた。