青蝶夢 *Ⅱ*
「カガさん?」

「娘さんが大きくなるのを
 待つまでも無いわね
 どう?貴女
 雑誌モデルをしてみない?」

目を見開いて驚く、私・・・

「えっ、モデルですか?
 今の私には、無理ですよ」

「どうして無理だと
 決め付けるの?
 
 貴女は、確かまだ19歳
 何にだって成れる
 どう、やってみない?」

「ごめんなさい
 今の私には、どうしても
 叶えたい夢があるんです」

「そう・・・
 私の誘いを断わるのは
 後にも先にも、貴女ぐらいよ

 まっ、気が変わったら
 いつでも事務所に
 いらっしゃい
 
 期待せずに待ってるから」 
 
加賀さんは大きく手を振って
颯爽と背筋を伸ばして
歩いて行った。
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