青蝶夢 *Ⅱ*
私の、目の前には

お腹の大きな茅野さんが
両手をお腹に当てながら
幸せそうに微笑んでいる

そして、1歳になる
娘がいる・・・

「アイ、おいで」

娘は、上手に

一歩二歩と小さな足で
歩く。

「アイ、摑まえたぁ」

芳野が後ろから、娘を
抱き上げると彼女は喜び
声を上げる。

「それで、イブキと
 結婚するって本気なのか?

 お前、婚約者の方には
 どう説明するつもりだ・・・

 親にも・・・」 
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