青蝶夢 *Ⅱ*
「いじわる・・・

 触れていいよ

 あなただけに
 
 触れてほしい」

貴方は、少年のように
微笑んで、私の唇に触れた。

こんなにも甘く、熱いキス
本当に久しぶりで、体中が
震えた。

「やべぇ
 止まんなくなりそう」

貴方のこと、私は

こんなにも

こんなにも、好き。

私は、芳野の肩を強く前へ
押した。

離れる唇・・・

「はい、ここまで
 お仕事
 頑張って来てください」

「行きたくない」

そう、ポツリと言い残して
貴方は、駐車場へと向かう。
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