青蝶夢 *Ⅱ*
「寧ろ、消してほしい
 
 電気も・・・」

「ああ」

赤い頬で、そう伝える
私の唇に、貴方は食べかけの
アイスを銜えさせる。

「食べちゃってよ

 あれっ、リモコン
 どこやった?

 さっきまでここに」

「そこにあるよ」

食べ終えたアイスの棒を
テーブルに置く私・・・

テレビは、消え

部屋の電気が消える・・・

「真っ暗・・・」

「ヒイロ、おいで」

私は、ソファーに座って
両手を広げる貴方の腕の中
背を向けて座る。

後ろから、貴方に
抱きしめられる。
 
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