青蝶夢 *Ⅱ*
凍える胸
誰かの温もり
退院した私は、行く場所も無く
とりあえず今日は実家に戻る
事にした。
母の運転する車に、二人きり
見慣れた町並みを走る。
そして明日から、しばらくは
安いホテルに滞在して
母と一緒に、住む場所を
探す事になりそうだ。
私はもう、伊吹や芳野の居る
眠らない街へ戻る事は
考えていなかった。
私は、生まれたこの町の何処か
で、この子とひっそりと暮らす
事にした。
芳野を想えば
涙が流れそう・・・
でも、彼には
彼の人生がある。
「ねえ、ヒイロ
ママの離婚が成立したら
お父さんが建てたあの家を
売り払って、三人で
新しい場所で生活しない?
考えておいて・・・」
とりあえず今日は実家に戻る
事にした。
母の運転する車に、二人きり
見慣れた町並みを走る。
そして明日から、しばらくは
安いホテルに滞在して
母と一緒に、住む場所を
探す事になりそうだ。
私はもう、伊吹や芳野の居る
眠らない街へ戻る事は
考えていなかった。
私は、生まれたこの町の何処か
で、この子とひっそりと暮らす
事にした。
芳野を想えば
涙が流れそう・・・
でも、彼には
彼の人生がある。
「ねえ、ヒイロ
ママの離婚が成立したら
お父さんが建てたあの家を
売り払って、三人で
新しい場所で生活しない?
考えておいて・・・」