青蝶夢 *Ⅱ*
「フルヤさん、ヒイロの事を
 どうぞ、宜しくお願いします
 
 この子、強がっていますけど
 本当は、とっても寂しがりや
 なので、一度に家族が増えて
 良かったわ

 どこで何をしているのか
 心配だったけれど、こんなに
 素敵な人を連れて帰って来て
 本当に、安心しました」

芳野は、ソファーの前の床に
膝をつき、母に言ってくれた。

「お嬢さんを、私にください
 大切にします
 
 絶対に
 泣かせたりしません」

貴方は、深く頭を下げてくれた

そして母も、同じように床に
正座して、芳野に頭を下げた。

「不束な娘ですが、どうぞ
 宜しくお願いします」

私の頬を、涙が流れた。

私は、二人に
こんなにも愛されている。

私は、愛されている。


< 7 / 334 >

この作品をシェア

pagetop