青蝶夢 *Ⅱ*
「ねえ、イブキ
 本当の事を教えてよ
 ヨシノの足の事・・・
 
 それから、どうして
 二人が一緒に
 働いてる事を、私に
 教えてくれなかったの?

 ヨシノと私の事が原因で
 二人は仲違いしてるとばかり
 思ってた」

「ごめん、どこかで食事を
 取りながらと言いたいところ
 だけど・・・
 ヨシノの事が心配だから
 病院へ一緒に行こう
 そこで、話すよ」

二人で手を取り合って
芳野の元へと駆ける。

タクシーに乗り込もうと
していた芳野の後に
続いて、乗り込む二人。

「お前ら、何してんの
 二人でどっか行けよ」

芳野の隣に座る私は
ドキドキする。

その心臓の音が伊吹には
聞こえませんように・・・
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