青蝶夢 *Ⅱ*
母は、婚姻届に
署名捺印をしてくれた。
これで、私は芳野と結婚できる
「ママ、さっきの話
だけど、本当に
あの人と別れるの?」
「ええ、貴女も私の元を
巣立って行って
もう、あの人と一緒にいる
意味がないもの
遠い昔、あの人と結婚した
ばかりの頃に、貴女に妹か弟
を作ってあげたくて、あの人
との間に子供を作ろうと思い
不妊治療を受けた事もあった
けれど、あの時、あの人が
治療に積極的じゃなくて
よかったかもしれないわ
あの頃は、あの人を責めたりも
したけれど、今となっては
・・・」
「ママ
不妊治療って、どうして?」
「あの人は
重度の乏精子症なのよ」
「それって、子供は・・・」
署名捺印をしてくれた。
これで、私は芳野と結婚できる
「ママ、さっきの話
だけど、本当に
あの人と別れるの?」
「ええ、貴女も私の元を
巣立って行って
もう、あの人と一緒にいる
意味がないもの
遠い昔、あの人と結婚した
ばかりの頃に、貴女に妹か弟
を作ってあげたくて、あの人
との間に子供を作ろうと思い
不妊治療を受けた事もあった
けれど、あの時、あの人が
治療に積極的じゃなくて
よかったかもしれないわ
あの頃は、あの人を責めたりも
したけれど、今となっては
・・・」
「ママ
不妊治療って、どうして?」
「あの人は
重度の乏精子症なのよ」
「それって、子供は・・・」