【完】トリプルスレット
黒さんの隣に座る内野コーチを見る。

内野コーチはVサインを私に向けてニコニコ笑っている。



やらなきゃ!

内野コーチみたいに、自由にコートを翔るんだ。


私はギッと歯を食いしばり、コートの中央に立った。




ピッ!

お願いしますっ!



ジャンプボールの為に中央にマイマイが立つ。

私は円の外のポジションにつく。


「8番!」


私の背番号を言いながら、相手チームの12番の子が私のディフェンスについた。

身長は私よりも低くて小柄なのに、私はポジション争いに負けそうになった。


「心空、腰もっと低く!」


内野コーチの声が聞こえる。

私はグッと低く腰を下ろした。



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