【完】トリプルスレット
「初心者なりに、必死に考えてプレーしてるからだろうな」


「え?初心者!?」


「そう。心空は秋にバスケ始めたばっかりなんだ」


「えー!!ちょっと、すごいよ心空ちゃん!それであんなにプレー出来るなんて、尊敬!!」


花さんは、私をキラキラした瞳で見つめた。


「すごいだなんて・・・そんな」


「・・・・・・いいんだよ、心空にはそういう言葉」


内野コーチは私の肩をグイっと抱いた。


「そういうの関係なしに、心空にはバスケを楽しんでもらいたいんだ。な?」


「内野コーチ・・・・・・」


「期待しすぎてゴメンな。お前がそれで苦しんでるのも気付けなくて」


内野コーチはそう言って、私の頭をポンポンと優しく叩いた。


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