【完】トリプルスレット
「だけど、この一瞬に手抜いたら、後悔します…一生後悔するんです……!」
瑞穂の手に力が入る。
「リバウンドでとったボールを私がもらって、必ず、心空さんに最高のボールを届けますから」
「やろう!」
ノノが私と瑞穂の上に手を重ねる。
マイマイとリッキーも手を重ねる。
「頑張れ…頑張れ!!」
ベンチから、友梨が体を乗り出して私達を応援していた。
「やろう!土根―!」
ファイ、オー!!!
私達は声を出して、気合いを入れた。
みんなで重ねた手がすごく熱い。
私はその手で自分の足をパンッと強く叩いた。
「誰よりも早く走って、シュートを決めてみせる!」