こころの鍵~またいつか…~
次々日…


あたしは待ち合わせの茉莉さんがオーナーを勤める芦屋駅近くのフラワーショップの前で車を降りた。

「あまりはめをはずされませんように…」と坂田がニヤリと言って頭を下げた。
「はいはぁ~い!かしこまり~」

とあたしは返事だけはいいのだ。

フラワーショップの扉を開けると奥のソファーにいつものメンバーが座っている。

「ちぃ~っ!梨花・綾・有理」

この三人とは幼稚舎からの15年の付き合いになる。

女の友情は長続きしないなんて誰が言ったんだろ。うちらは特別よね~。

面倒見のよい梨花は身長170センチのモデル並みのスタイルと美貌を持ち合わせた…まぁ、胸は勝ったか…とにかく、加賀山グループの会長を父にもつれっきとしたお嬢様だ。

綾…いつもにこやかで、ほっとする存在…だが仲間意識は誰よりも強くうちら身内以外には一番冷たいかもしれないなぁ。京都で一番歴史の古い呉服屋の17代目を父にもつ生粋の京女のお嬢様。

最後に有理…大阪を筆頭に不動産、金融とすべてを牛耳ってるといえる鬼頭興産の娘。あたしとはある意味まったく正反対の性格でもっとも男らしい?かも…
友達には男友達が多い。

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