君の隣と先生の隣
中学2年生になって、授業はどんどん難しくなった。
結芽の頭は回らなくてテストで何度も悪い点数を取ってしまった。
「結芽どうした!?」
周りの皆においていかれる毎日だった。
「社会って一番分からないの!他は普通!」
なんて意地を張っていたけれど、本当はどの教科も余裕なんかなかった。
少したりとも。
「松川!またこんな点数か?」
担任の数学担当福本先生に毎日のように怒られた。
「努力なんてできないんですよ。」
馬鹿だから。
って心の中でもう諦めていたのかもしれない。
「松川変わったな。」
先生もきっと結芽のことなんか、諦めてる。
「そんな暗い顔しないでよっ!マックでも行く?」
親友の桜井明日香。
明日香は頭が良い。
だから余裕。
結芽のことを気遣ってくれる。
気遣う余裕がある。