大切なもの
「点呼すっぞ~~」

ザワザワ・・。みんなざわめいている。そりゃそうだよねぇ。これから待ちに待ったキャンプだもんねぇ。でも私の気分はブルー。だって・・・。


「浅井~早く点呼するよぉ??」

「分かったから待って。」


嫌でも華と浅井が話しているのが聞こえる。さっきの楽しもうと思っていた決心が無くなっていく。これから3日間も2人が話しているのを聞かなくてはいけないんだよ?やっぱ楽しめないよ・・。


「ほ~らっ!悲しそうな顔しないの!」

みさきが声をかけてくれた。それだけでも嬉しかったのに

「私が今日の肝試しの男女ペア浅井と一緒にさせてあげるからさっ」

この言葉が私を笑顔にさせてくれた。


「ありがと・・。みさき・・。」

「どういたしまして!」


今みさきが言ったから思い出したけど夜の恒例行事『肝試し』。班のなかで男女ペアを作って夜の山を回る。これを浅井と一緒に出来るなんて・・・。本当にみさきに感謝感謝だよ・・。


「それじゃぁバスに乗るぞぉ。」


「華っみさき行こっ!」

『うん!!』



運命のキャンプ2泊3日の始まりです。
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