大切なもの
どうしょ・・。啓斗変におもうかなぁ??でも時効だし、大丈夫だよね・・。

「啓斗だった・・。」

「マジで!!俺も幼稚園の頃香奈が好きだった。」

えっ!?啓斗私の事好きだったんだ・・。今はなんとも思わないけど誰かに好きといわれると嬉しい。自分に自信がつく気がする。

でも今の浅井も聞いてたんだよね?浅井に誤解されたくないよ・・。


「香奈と啓斗両思いじゃん。付き合えば???」



私は固まった。今の言葉は・・浅井が言ったから。

浅井は、私の事どうでも良いんだよね・。だからあんなこと言えるんだ・・・。


「浅井っ!!」

みさきが浅井に何か言っている。ありがと。みさき。でも何を言っているのか分からない。
もう何も聞こえない。

ダメだ・・・。泣きそう・・。


「ごめんっ。私ちょっと向こう行ってくる!」

『香奈!!!』

みさきと啓斗の声がする。でも私は走った。

ダーーっ!




大きな木の陰で私は泣いた。


私の頭にはさっきの声がこだまする。


〝香奈と啓斗両思いじゃん。付き合えば?〟




もうダメかもしれない・・・。






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