大切なもの
キャンプ二日目の昼。私たちは今山登りしています。

私はそれどころじゃないんだけど・・。サブちゃんのバカ・・!


あれから華と浅井ともちゃんと話せていない。それじゃダメなのは分かってるんだけど・・。

それに今日ずっと華は浅井と一緒にいて。今も仲良さそうに話している。

見ていたくないー・・・。


「香奈。あの二人のことは気にすんなよ?」

近くにいた啓斗が話しかけてくれた。しかも私が今思ってる事についてだし。啓斗ってエスパーなのかな??

「大丈夫だよ?別に気にしてないし・・」

嘘をついた。あまり皆に迷惑かけたくないから。でもやっぱり意味無し・・・。虚しいよ。

「嘘つくなバカ。なんでも分かるっていつも言ってるだろ??」

「はい・・・。」

「分かれば良い。」

「なにそれ?」

『はははっ・・。』


二人して笑った。別にこれといって面白いわけじゃないんだけどね?

でも笑ったせいか心が軽くなった。
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