大切なもの
だけど俺の感情は収まらなかった。


だってさ?俺はもう何年間も香奈のことを想っていて浅井の時も我慢したんだよ?

なのになんで高校生になってまた俺が我慢しなきゃならないんだよっ!!

そんなのおかしいだろ?


「香奈は・・。なんにも分かってねぇんだよっ!!俺のこと考えた事あんのかよ?」


はっ・・・。


俺・・最低じゃん。

香奈が分からないのは分かってたことなのに・・。

香奈はなんだか良く分かってないみたいだった。


「啓斗どうしたの・・?私何か悪いことしたかな・・?」


俺香奈を困らせるようなことして・・本当に最低だな。

俺は本当に子供だ。



「ゴメン香奈。俺先帰るから・・。また明日な・・?」

「えっ・・?何で先帰っちゃうの?」

「ごめん。バイバイ」


そう言って俺は走り出した。


―俺は


香奈のこと好きでいるの・・やめたほうが良いのか・・?



―ううん。俺はそんなにすぐ諦められるほどの軽い気持ちじゃない。


俺・・やっぱ香奈がめっちゃ好きだ・・・。
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