大切なもの
「啓斗・・?」


私は啓斗に話しかけた。


さっきの事があったから怖かったけど・・勇気をだして言った。

だってもしあのままの状態が続いたら・・私は耐えられないから。


でも啓斗は何も答えないで私のことを素通りしていった。

まだ・・怒ってるのかな?

何したら許してくれるの・・・?


そう思っていたら啓斗は修平の前まで行って止まった。


心なしか・・啓斗は怒ってるような・・そんな顔をしていた。


「君・・誰?」


修平は啓斗に聞いていた。

そして啓斗は静かに口を開いた。


「香奈の幼なじみ。お前に・・香奈は渡さねぇから・・!」


え・・・?今啓斗なんて言った?

〝お前に・・香奈は渡せねぇから・・!〟


どうゆう意味なの・・??


「そうゆうことか。もし・・俺も渡さないって言ったら?」


修平まで何言ってるの?

もう意味分からないし・・。


「意地でも奪うから」


そう言うと啓斗は私の手を引っ張って歩き出した。




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