大切なもの
私は啓斗に手を引っ張られて啓斗の胸へと引っ張られた。


え・・えぇぇ??


いきなりのことで頭が追いつかない。


「さっきの続き・・言って?」


啓斗はいじわるっぽく言ってきた。啓斗・・もしかして私の気持ち気づいてるの?

だからこんないじわるするのかな?


でも・・でも!!


恥ずかしくて言えないよ・・。いやそれでも‥


ずっとずっと待ってもらってたんだから言わなきゃダメだよね?


ううん。


言わなきゃじゃなくて


言いたいんだ。私の気持ちを・・。


「わ・・私。啓斗が好き・・。」


今は授業中。


誰も居ない廊下で私の声だけが聞こえる。


ギュッ―


啓斗は強く私のことを抱きしめてきた。


「俺‥ずっと待ってた。こうなるのずっと夢だった。香奈…ありがとう」


ドキッドキッ


心臓の音が早くなってくる。


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