黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅰ
「てか、彼女今までいないなんてビックリだなぁ!」
「…じゃあ、今フリーってこと!?
ねぇねぇ!
私なんかどう?」
「あ、ずるいっ!
私もどう!?」
「えっ…、ええ!!?」
「「キャーッ!!
照れちゃってかっわいいー!」」
2人に頭を撫でられ、ちょっと恥ずかしい。
けど…、嬉しくもあった。
こんな風に頭を撫でられたのは、いつぶりだろうか。
「姉貴!
俺が柊に用があってここに連れてきたんだ!
柊を離せよっ!!」
「いいじゃない。
もう少しだけ…、って言いたいとこだけど、
仕方ないわね。
今は來希に月夜くん返してあげるわ」
返してあげる、って私物扱いですか……?
「柊、来いよ!」
「あぁ。
…ちょっと待てって」
待たずに先に行く須藤の後を追い、二階にある部屋に入った。
「須藤の部屋、か?」
「そうだけど、なんだよ?」
「………散らかってる、な、と思って」
「う、うっせぇ!!
寝れりゃあいいんだよ、寝れりゃあ!!」
まぁ、確かに、寝れればいいんだけどね?
でも、なに、この散らかりよう……。