黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅰ
へぇ〜、みんな楽しそうだな…。
青龍は青龍で、時を刻んでるんだ。
私は、黒蝶と共に時を刻んできた。
―――もちろん、これからもずっと、変わることなく刻み続ける。
人によって、それぞれ様々な時が流れている。
私の〝時〟と、青龍の〝時〟。
本当は、交わることはなかった。
……そう、なかった。
けれど、今こうして交わってる。
不思議なものだよね。
いつ、出逢いがあるか分からない。
私、いつかは青龍の前から消えるけど、青龍のみんなと出逢えて良かった。
私の一番の仲間は、やっぱり黒蝶のみんなだけど…。
青龍も今では、大切な仲間だと思ってるよ。
青龍のみんなと一緒にいるうちに、気持ちが変わっていたみたいだ。
「クスッ。
……須藤が泣いてる写真があるや」
写真を見て、思わず笑った。
青龍のみんなを騙してる、なんて胸が痛いけど。
これは、私の〝運命〟なんだから仕方がない。
――――〝運命〟は誰にだって様々なんだ。――――
そうだったよね、ケンちゃん………?
〝運命〟は人それぞれ違う。
私は私の〝運命〟を辿るだけ………。