黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅰ









そのままずっと黙り通して、訂正とかしないタケにイラッときた。






「チッ」


「わ、悪かった…!

でもお前、次いつ会うかわかんねえから、言葉選んだんだぞ!
それが俺のアイディアだっつの」






アイディア……?


銀の悪魔は暫くの間繁華街に来れないから、月夜が代わりにやってくれ…………??



銀の悪魔の代わりに、私が………。





あっ!!


銀の悪魔としてじゃなく、月夜そのままでやれば、っていうこと?




確かに、それだと大分やりやすい。






「……銀の悪魔、アイツは、治安を良くすることがそもそもの狙いだったよな」


「あぁ」


「だったら。
……その、〝代わり〟受けてやる。
ここは、治安が悪すぎる。
前の街みてえに」


「お前なら、言うと思ったぜ。
じゃあまた。
理人たちによろしく伝えといてくれ」


「…ん」







手を振りながら、タケは去って行った。


私は、〝月夜〟として、治安を良くする。


〝銀の悪魔〟としてじゃなく。



暫くの間は、〝銀の悪魔〟は封印しとこ。











< 276 / 514 >

この作品をシェア

pagetop