黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅰ
理人から、トラブルがあったという電話だった。
トラブルっつっても、どうせ小さなトラブルだろう。
「……………は、月、夜……?」
「え、なんで、ここにいんの?!」
目を丸くし、硬直状態のままこっちをみる青龍。
「なんで、って、ここ俺の部屋じゃん」
「そ、そうじゃなくって、いつからそこに…………」
「咲希斗たちが帰ってくる前からずっとここに居たけど」
「…じゃ、じゃあ、話も……」
「随分と俺のこと話してたな。
…まぁ、半分寝てたし?
あんま覚えてないから安心しろ」
嘘。
バッチシ聞いてたし覚えてる。
でも、顔を真っ青にして慌てるコイツらを見てたら、可哀想になってきたんだもん。