黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅰ
だけど…………。
「おせえよ、三人!」
「待ちくたびれたよ?」
ちゃっかり、観月、和志、青龍の6人はロビーのベンチにいました。
一時間以上経っちゃってるし、怒るのも無理はない。
「って、は?
お前、………月夜?」
「そだけど?」
「つっくん、カッコイいっ!!!
どうしたのーっ?」
「2人にコーディネートしてもらった。
昨日買い物行ったから」
随分、私のこの格好は好評だったみたいだ。
おかしい、って言われたらショックだけど、
こう褒められても恥ずかしいなぁ。
「あ、ピアス、いかにも青龍っぽい!
ネックレスとかシャツも龍じゃんか!」
「月夜さんは青龍の幹部なんで、龍をモチーフにしました!」
「へえ。
しっかし、2人ともやけに月夜に懐いてんな?」
「だって月夜さんは、俺たちの憧れですもん!」
「喧嘩は強いって言うし、優しいし、下っ端だからって分け隔てなく接してくれるんッス」
「もちろん、総長たちのことも憧れてます。
けど、俺はやっぱり月夜さんみたくなりたいッス!!」
徹…、朔…―――