黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅰ
新たな通り名
次の日の朝。
学校は今日はないけど、早めに帰ることにした。
……青龍のことが気になるし。
「お昼頃までいらっしゃればいいじゃないですか」
「んー、そうしたいのは山々なんだけどね〜。
修学旅行の途中で抜け出しちゃったから、ダチが心配してるらしいんだ。
昨日、観月から聞いてね。
だから今日は帰るよ」
「そっか。
また来いよ?
そん時はタイマンだ!」
見送りに来てくれた、朱鷺と真咲さん。
それ以外のみんなは、酔いつぶれて今熟睡中。
理人は、朝っぱら、黒蝶の溜まり場に戻っていった。
「送ってくぜ?」
「本当?
助かるわ!!
バイク黒蝶の溜まり場においてきちゃったから困ってたんだ」
「ほら、後ろ乗れよ」
真咲さんのバイクの後ろに跨る。
こう、バイクの後ろに乗るのは何年ぶりだろう。
普段は自分一人だし、二人乗りするっつっても、私が運転するほうだったから。