バトルロワイヤル
「………!!」高田の目が丸くなった。
「それでも力を入れてるんか?待ってやるから早く起き上がれよ!?」
「ぐっ、ぐうおぉぉお!!!」高田は踏まれた手に力を入れたが一向に動く気配はない。
「タイムリミットだ……。時間の……」
(フワッ)オレは足をどけた。
(…やった…これで動け…)
(ドカァッ)
「ぐほぁっ!!!」オレは足をどけると同時に高田の顔を蹴った。
(なんだこいつ…。さっきまでと全く違う…)
「くそがぁああぁ!!!」高田は切れた唇の血をぬぐって襲ってきた。
「高田よせっ!!」高橋の止めた声は聞こえていない。
(ガシッ)オレと高田は取っ組み合いになった。
「高田…。…お前じゃオレに勝てないぜ。」
(!!!)
「なめんなやくそったれがぁ!!うおぉおぉ!!!」高田とオレの組み合いはピクリとも動かない。
「く、くそっ…」
(こいつの左手とオレの右手。よくみたらオレの手首を掴んでる?)
(ニタァー)オレはほほえんだ。
(山川はなんで笑ってんねん……)
「そろそろ楽になろうぜ…。」オレは右ポケットからサバイバルナイフを取り出した。
「……何する気や!?」
「もぅ遅い!!!」
(…グサッ……)
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