バトルロワイヤル
―翌日―
年長生活も後わずかだ…。
いつものようにマグネット碁盤を出して用意する。
今日はオレが用意をしていて待っていたが亮佑がこない…。
「あっ、健太くん!!」幼稚園の先生だ。
「亮佑くんを待ってるの?」先生は少し残念そうな顔をして言った。
「ぅん!!」そんなことなどお構いなしに元気な声で答えた。
「……今日は亮佑くんこないのよ…。」
「…どうしてぇ?」先生の様子に気がついたのか声のトーンを落とした。
「亮佑くんはおじいちゃんが死んじゃってお葬式に行ってるのよ。」先生のテンションは最悪だ。
「…お葬式?」幼稚園児のオレには意味がわからなかった。
「おじいちゃんと最後のお別れをするの。」
「ふーん。」
オレはその日碁をあきらめた。
家に帰ってじいちゃんと碁をしながら話した。
「そうか…。亮佑くんは残念じゃったな…。」
「うん…。」なんとなくの返事だ。
まぁその日も碁に負けた。
「じいちゃん死ね!!」いつものように言った。そしてじいちゃんとのコントを楽しむそんな毎日だった。
「明日は亮佑くんに強くなったことを証明して元気づけるんだよ!」
「わかった!!」
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