バトルロワイヤル
「じいちゃ……」オレが戸を開けると病室の真ん中でじいちゃんが寝ていて、母さんと父さんがいた。
机の上にはばあちゃんの写真が置いていた。
「健太…」父さんと母さんはオレを見た。
「じいちゃん!!」オレはすぐじいちゃんに駆け寄った。
「すまんな…健太…」呼吸器を付けてじいちゃんはしゃべった。
「よかった…」少し涙が出そうになったが我慢した。
「健太…。迷惑をかけてすまんな…。」
「ぅうん。じいちゃんが元気でなによりだ!」
「………」父さんと母さんは何もしゃべらない。
「……じいちゃんはもぅ元気じゃないんだよ…」
「えっ!!?」思わず耳を疑った。
その瞬間―
「うわぁぁあん!!!父さん死なないでぇ!!」母さんが顔を押さえて泣き崩れた。
「えっ!?」
「じいちゃんはもぅすぐ死ぬんだよ…。さっきお医者様が言いなさった…。」
急なことで頭がパニックだ。
(ドクンドクン…)鼓動がやけに大きく聞こえた。
「じいちゃん嘘でしょ!?いつものようにバレたかっていうギャグでしょ!?」汗がどんどん出てくる。
「今回だけは違ったのぉ…。もうすぐお別れじゃ…。」
「…うっ…。い、いやだぁぁあぁあ!!!」
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