バトルロワイヤル

タッチ

(ドサッ…)
男は倒れた。
「嘘だろ!?あんな簡単に殺れるはずが…」
児玉の手を押さえるのが遅かった…。
「ば…ばれた…」
林道はオレ達を見ている。

「…オイ、中塚…。あそこを見てみろ。」
林道はオレ達に向けて指を差した。
「まずい…。…げ…ろ」児玉はかすかな声で言った。
「…えっ?」
「お前達逃げろって言ってんだ!!」児玉は手をブンブン振り回した。

「あいつら駆除してこい…」林道は中塚に指示をした。
「はい!!」
「ただし、あの学ランをあけたデカイやつだけは攻撃するな…」
「はい!!」
小太りの中塚はこっちに向かって走ってきた。
「早く逃げろぉ!!」児玉の叫びと共にオレ達は素早く逃げた。
(うわぁあぁあ!!なんだよあの男!ヤバすぎじゃねぇか!)オレの頭の中はパニックだ。
(……!?児玉!?)
見ると児玉は逃げる様子がない。
「何してんだよ!児玉!」
「オレがやつらを食い止める!」
「やめろ!逃げろ!」
「オレが死んでも何も残らねぇんだ!!」
児玉はハッキングの時も同じことを言っていた。
(ダメだ…もう間に合わない…)
「児玉ァ、死ぬなよぉ!!」
オレは最後に叫んだ。
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