バトルロワイヤル
「きゃあぁあぁあ!!」
「お母さん!!」オレはリビングの戸をあけた。
そこには親父に2人、母に2人の男の人が体を押さえていた。
そして母の前にエドワードがいて何やらビンをちらつかせている。
「早く、早く頂戴よぉお!!」母ののばす手は震えている。
(これって禁断症状…!?)
「やめろエドワード!!お前らも手を放せ!」親父は暴れようとしても押さえられている。
「律子さん…」エドワードは母の名前を呼んだ。
「これは“アルファレイン”という薬だ。あんたのその禁断症状もすぐにおさまるほどの快感だぜ。」エドワードはビンの中身を母に匂わせた。
「うわぁあぁあぁあ…!!」母は完全に気が狂っている。
「…いいよ…。これをやろう…。」エドワードはビンの中から薬を2粒取り出した。
「やめろエド!そんな試作品を使うなァア!!」
「早く、早くぅウ!!」
エドワードは母の口に薬を入れた。
(ゴクッ)
母の飲み込み音がはっきり聞こえた。
「律子ォオ!!」親父は叫んだ。
「あ、あぁ…き、気持ち…」
(ガクッ)
母の目は白目をむいて倒れた。
「律子ォオオ…!!」
「お母さァアん…!!」
オレはただ見ることしかできなかった。
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