バトルロワイヤル
「山川、その作戦はいいな!」徳光はオレに向けて親指を立てた。
「おぅ!!」オレも親指を立て返した。
「なぁ山川…」矢田がオレの肩を叩いて呼んだ。
「なんや、矢田?」
「さっきからずっと考えてたんやけど、白城はバスケがしたいって言う話やねんけど…」
「白城って誰?」大野は言った。
大野は白城と河村を知らない。
「まぁ体育館でいた人や。…んで白城がどうしたん?」
「なんでバスケをするために首輪を外さないんだ?」
「それはなぁー、たぶん…」オレもよくわからん。
「あー、知ってる!!」突然大野が声を上げた。
「白城大輔やろ!?知ってる!!中塚から聞いたことある!!」
中塚はバスケ部だった。
「小学校の頃にプロから目をつけられてたけど、交通事故により長い入院生活とリハビリでプロの目も離れていった。それでいつか世界に出るために今必死で練習してる先輩だって…」大野は言った。
「そうか。このバトルロワイヤルで優勝すればロシアに行って世界と戦える…。首輪を外して日本に残れば世界と戦えないからか!!」徳光の一言でみんな納得した。
「まぁそう言うことやから優勝させてあげよう!」オレは言った…。
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